つばさ静岡が開設して十年が経過しました。この間、多くの方々に支えられ、助けられ、ご協力いただいてここまで来ることができました。皆様には言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。 先日、十周年を祝う「フェスタつばさ」を行いました。「フェスタつばさ」は毎年行っている地域交流を目的とした催し物ですが、今回その中で、簡単な挨拶とともに、これまで長きに亘りつばさ静岡へ足を運んで、ご奉仕下さった方々への感謝状をお渡ししました。 つばさ静岡は医療機関でもあるので日々の簡単な診療は施設内で行うことが出来ます。しかし医療と密接に関係し生活の上でも欠かすことの出来ない口腔ケア、歯科治療の専門家がおりません。また高度な医療的ケアを要する超重症児が歯科医院へ通院することは非常にリスクが高く困難です。このよ うな実情を知った静岡市の「歯と口の 健康支援センター」の歯科医師 服部清先生が、モデル事業として歯科衛生士の方々とともに開設当初から定期的につばさ静岡へ訪問して下さっています。歯や口腔の問題が生じた際にはいつでも快く相談に乗っていただける心強い存在で、本当に感謝です。
生活の上で不可欠でありながら施設内で完結出来ないことのひとつに、整髪の問題があります。開設当初は外出を兼ねてご家族に連れていってもらったり、職員がバリカンで刈ったりなどしていましたが、ビューティーヘルパーさん、理容うんのさん、チエコ美容院さんが次々に訪問理髪をしてくださるようになりました。今では5か所から理容師さん美容師さんたちが訪れてくれるようになり、利用者さんも毎回楽しみにおしゃれをすることができるようになりました。
利用者さんたちはほとんどのみなさんが動物好きです。しかしながら諸々の事情により施設内で動物を飼うことは出来ません。そんな中、きゅうたん犬猫病院の先生を中心とした動物ボランティアのグループが年に1回施設を訪れて下さるようになりました。おとなしく訓練された人懐っこいワンちゃんたちと直接触れ合うとても楽しい機会で、このときには普段見ることのできないようなとびっきりの笑顔があふれます。
静岡草深教会の牧師先生には毎年クリスマス会でのお話をお願いする他、倫理委員会の委員としてご奉仕いただいており、またイースターには教会員の方と、素敵なイースターエッグを配りに施設をご訪問くださいます。
この他にも、ボランティアで音楽会を開いて下さっているプロの音楽家、アマチェアのミュージシャン、大学生や中高校生たちがこの施設を明るく楽しく盛り上げて下さいます。さらには訪問教育の先生、十年間この施設をピカピカに磨き続けて下さっている活き生きネットワークのスタッフ、洗濯業務に活躍いただいている就労支援事業所の皆さんなど、数え上げればきりがありませんが、このように非常に多くの方々の支えの中でこの十年があるのだということをひしひしと感じます。
また毎年ご寄付を下さるヨシケイ様をはじめとして、毎年多くの方からご寄付をいただいています。一昨年からは「つばさ静岡を支える会」が発足して、職員にとっても施設運営の上でもたいへん心強い存在となりました。 これからも多くの方々の力をお借りすることと思います。暖かいご支援をどうぞよろしくお願い致します。